1次関数
【1次関数】
\(y\)は\(x\)の関数で、 \[y=ax+b\ (a,bは定数)\] のように\(y\)が\(x\)の1次式で表されるとき、\(y\)は\(x\)の一次関数であるという。【1次関数】
\(y\)は\(x\)の関数で、 \[y=ax+b\ (a,bは定数)\] のように\(y\)が\(x\)の1次式で表されるとき、\(y\)は\(x\)の一次関数であるという。【1次関数の変化の割合】
1次関数\(y=ax+b\)では、\(x\)がどの値からどれだけ増加しても、変化の割合は一定で\(x\)の係数\(a\)に等しい。 \[変化の割合=\frac{yの増加量}{xの増加量}=a\]【例】
(1)\(y=5x+2\)の変化の割合を求めなさい。
\(x=0\)のとき、\(y=2\)
\(x=1\)のとき、\(y=7\)
\(x,y\)の増加量は、
\(xの増加量=1-0=1\)
\(yの増加量=7-2=5\)
よって、変化の割合は、
\(変化の割合=\frac{5}{1}=5\)
(2)\(y=-2x+5\)の変化の割合を求めなさい。
\(x=0\)のとき、\(y=5\)
\(x=1\)のとき、\(y=3\)
\(x,y\)の増加量は、
\(xの増加量=1-0=1\)
\(yの増加量=3-5=-2\)
よって、変化の割合は、
\(変化の割合=\frac{-2}{1}=-2\)
【1次関数のグラフ】
1次関数\(y=ax+b\)のグラフは、\(y=ax\)のグラフを\(y\)軸の方向に\(b\)だけ平行移動した直線である。
1次関数\(y=ax+b\)のグラフは必ず\(y\)軸上の点\((0,b)\)を通る。
この\(b\)の値をグラフの切片という。
【1次関数のグラフ】
1次関数\(y=ax+b\)のグラフは、傾きが\(a\)の直線である。傾きは変化の割合で決まる。
(1)\(a>0\)のとき
グラフは右上がりの直線で、\(x\)の値が増加すると、\(y\)の値も増加する。
(2)\(a<0\)のとき
グラフは右下がりの直線で、\(x\)の値が増加すると、\(y\)の値は減少する。
【例題】次の1次関数のグラフの傾きと切片を答えなさい。
(1)\(y=-2x-9\)
\(傾き:-2,切片:-9\)
(2)\(y=x+\frac{1}{2}\)
\(傾き:1,切片:\frac{1}{2}\)
(3)\(y=2x-1\)
\(傾き:2,切片:-1\)
(4)\(y=x\)
\(傾き:1,切片:0\)
(5)\(y+5x-2=0\)
\(傾き:-5,切片:2\)
1次関数のグラフは直線なので、切片と傾きの値からグラフが通る2点を求め、その2点を通る直線を引けばよい。
【例】\(y=2x+2\)のグラフを描きなさい。
切片が2なので、点(0,2)を通り、
傾きが2なので、x軸方向に1,y軸方向に2進んだ点(1,4)を通るような直線になる。
【例題】次のグラフを描きなさい。
(1)\(y=3x-1\)
(2)\(y=-4x+2\)
(3)\(y=\frac{1}{3}x+4\)
(4)\(y=-\frac{2}{5}x-1\)
【例】\(y=2x+2\)について、
\(x\)の変域が\(-3 < x \leqq 1\)のときの
\(y\)の変域を求めなさい。
\(x=-3\)のとき、\(y=-4\)
\(x=1\)のとき、\(y=4\)である。
よって、\(-4 < y \leqq 4\)
【1次関数の式の求め方】
(1)傾きと、通る1点の座標から求める。
式\(y=ax+b\)に傾き\(a\)を代入し、さらに通る1点の座標を代入することで、\(b\)を求める。(2)切片と、通る1点の座標から求める。
式\(y=ax+b\)に切片\(b\)を代入し、さらに通る1点の座標を代入することで、\(a\)を求める。(3)通る2点の座標から求める。
式\(y=ax+b\)に2点の座標を代入すると、\(a\)と\(b\)についての連立方程式を作ることができる。【例題】次の直線の式を求めなさい。
(1)傾きが2で、点\((-3,6)\)を通る直線
\(y=ax+b\)に傾き\(a=2\)を代入、\(y=2x+b\)
\(x=-3,y=6\)を代入すると、
\(6=2×(-3)+b\)
\(b=12\)
よって、\(y=2x+12\)
(2)切片が7で、点\((4,-5)\)を通る直線
\(y=ax+b\)に切片\(b=7\)を代入、\(y=ax+7\)
\(x=4,y=-5\)を代入すると、
\(-5=4a+7\)
\(a=-3\)
よって、\(y=-3x+7\)
(3)2点\((2,-4),(-2,8)\)を通る直線
\(y=ax+b\)に\(x=2,y=-4\)を代入、\(-4=2a+b\)
\(y=ax+b\)に\(x=-2,y=8\)を代入、\(8=-2a+b\)
連立方程式として、解くと、
\(a=-3,b=2\)
よって、\(y=-3x+2\)
【例題】次のグラフから関数の式を求めなさい。
(1)
\(y=2x-2\)
(2)
\(y=-\frac{1}{3}x-3\)
(3)
\(y=-\frac{3}{5}x+\frac{9}{5}\)
(4)
\(y=\frac{2}{3}x-\frac{7}{3}\)