式の利用
式の値
式の値を計算するときに、展開や因数分解を利用してから代入する方が簡単に計算できることがある。
【例題】
(1)
\(x=16,y=5\)のとき、
\(x(x-7y)-(x+2y)(x-10y)\)
の値を求めなさい。
\(x(x-7y)-(x+2y)(x-10y)\)
\(=x^2-7xy-(x^2-8xy-20y^2)\)
\(=xy+20y^2\)
\(=16×5+20×5^2\)
\(=80+500\)
\(=580\)
(2)
\(x=74,y=46\)のとき、
\(x^2+2xy+y^2\)
の値を求めなさい。
\(x^2+2xy+y^2\)
\(=(x+y)^2\)
\(=(74+46)^2\)
\(=120^2\)
\(=14400\)
数の計算の工夫
数の計算するときに、展開や因数分解を利用すると簡単に計算できることがある。
【例題】次の計算をしなさい。
(1)\(39^2\)
\(=(40-1)^2\)
\(=40^2-2×40+1^2\)
\(=1600-80+1\)
\(=1521\)
(2)\(51×49\)
\(=(50+1)(50-1)\)
\(=50^2-1^2\)
\(=2500-1\)
\(=2499\)
(3)\(13^2-12^2\)
\(=(13+12)(13-12)\)
\(=25×1\)
\(=25\)
数の性質の証明
【例題】連続した3つの整数のうち、中央の数の2乗から1を引いた差は、両端の数の積に等しいことを証明しなさい。
中央の数を\(n\)とすると、2乗から1を引いた差は
\(n^2-1\)
と表される。因数分解すると、
\((n-1)(n+1)\)
となり、\(n-1,n+1\)は両端の数を表しているので、中央の数の2乗から1を引いた差は、両端の数の積と等しくなる。
図形面積の証明
【例題】1辺の長さが\(p\)の正方形のまわりに幅\(a\ m\)の道をつける。この道の面積を\(S\ m^2\)、道の真ん中を通る線の長さを\(ℓ\ m\)とすると、\(S=aℓ\)となることを証明しなさい。
外側の正方形の面積は\((p+2a)^2\)、内側の正方形の面積は\(p^2\)と表せるので、道の部分\(S\)の面積は \begin{eqnarray}S &=& (p+2a)^2-p^2\ \\ &=& p^2+4ap+4a^2-p^2 \\ &=& 4ap+4a^2 \\ &=& 4a(p+a)\end{eqnarray} 点線の正方形の長さℓは \begin{eqnarray}ℓ &=& 4(p+a)\end{eqnarray} よって、 \(S=aℓ\)