二項定理
【二項定理】
二項係数を順に並べて書くと、以下のような図になる。
・各段の両端は全て\(1\)になっている。
・各段の数は左上と右上の和になっている。
という性質を持つ。
【例題】次の式を展開しなさい。
(1)\((x+2)^3\)
\(={}_{5}\mathrm{C}_0・x^5・2^0+{}_{5}\mathrm{C}_1・x^4・2^1+{}_{5}\mathrm{C}_2・x^3・2^2+{}_{5}\mathrm{C}_3・x^2・2^3+{}_{5}\mathrm{C}_4・x^1・2^4+{}_{5}\mathrm{C}_5・x^0・2^5\) \(=x^5+10x^4+40x^3+80x^2+80x+32\)
(2)\((2x-3y)^4\)
\(={}_{4}\mathrm{C}_0・(2x)^4・(-3y)^0+{}_{4}\mathrm{C}_1・(2x)^3・(-3y)^1+{}_{4}\mathrm{C}_2・(2x)^2・(-3y)^2+{}_{4}\mathrm{C}_3・(2x)^1・(-3y)^2+{}_{4}\mathrm{C}_4・(2x)^0・(-3y)^3\) \(=16x^4-96x^3y+216x^2y^2-216xy^3+81y^4\)
二項定理の一般項
【二項定理の一般項】
\((a+b)^n\)の展開式の各項は\({}_{n}\mathrm{C}_ra^{n-r}b^r\)と表すことができる。
【例題】次の式の展開式で[]内に指定された項の係数を答えなさい。
(1)\((x+3)^7\ \ [x^4]\)
\({}_{7}\mathrm{C}_3・x^4・3^3\)
\(=35x^4\times27\)
\(=945x^4\)
よって、\(x^4\)の係数は\(945\)
(2)\((a-2b)^4\ \ [a^3b]\)
\({}_{4}\mathrm{C}_1・a^3・(-2b)^1\)
\(=4a^3\times(-2b)\)
\(=-8a^3b\)
よって、\(a^3b\)の係数は\(-8\)
多項定理
【多項定理】
\((a+b+c)^n\)の展開式における\(a^pb^qc^r\)の係数は\(\displaystyle \frac{n!}{p!q!r!}\)
ただし、\(p+q+r=n\)とする。
【例題】次の式の展開式で[]内に指定された項の係数を答えなさい。
(1)\((a+b+c)^7\ \ [ab^3c^3]\)
\(\displaystyle \frac{7!}{1!3!3!}a^1b^3c^3=140ab^3c^3\)
よって、\(ab^3c^3\)の係数は\(140\)
(2)\((a-2b+3c)^6\ \ [ab^2c^3]\)
\(\displaystyle \frac{6!}{1!2!3!}a^1(-2b)^2(3c)^3=6480ab^2c^3\)
よって、\(ab^2c^3\)の係数は\(6480\)