等式の証明
【等式の証明】
等式\(A=B\)を証明するには、次の\(3\)つの方法がよく用いられる。
・\(A\)を変形して\(B\)を導く。または、\(B\)を変形して\(A\)を導く。
・\(A\)と\(B\)をそれぞれ変形して、同じ式を導く。
・\(A-B=0\)であることを導く。
【例題】次の等式を証明しなさい。
\((a^2+2)(b^2+2)=(ab+2)^2+2(a-b)^2\)
(左辺)\(=(a^2+2)(b^2+2)\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2b^2+2a^2+2b^2+4\)
(右辺)\(=(ab+2)^2+2(a-b)^2\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2b^2+4ab+4+2a^2-4ab+2b^2\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2b^2+2a^2+2b^2+4\)
よって、
\((a^2+2)(b^2+2)=(ab+2)^2+2(a-b)^2\)
条件付き等式の証明
【条件付き等式の証明】
条件付きの等式の証明は、
(1)条件式を変形する。
(2)左辺と右辺のそれぞれの式に条件式を代入して文字を\(1\)つ消す。
(3)左辺=右辺であることを導く。
【例題】\(a+b=c\)のとき、次の等式を証明しなさい。
\(a^2+b^2=c^2-2ab\)
\(c=a+b\)より、
(右辺)\(=c^2-2ab\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =(a+b)^2-2ab\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2+2ab+b^2-2ab\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2+b^2\)
よって、
\(a^2+b^2=c^2-2ab\)
比例式の証明
【比例式の証明】
比例式の証明は、
(1)\(\displaystyle \frac{a}{b}=\frac{c}{d}=k\)とおく。
(2)\(a=bk,c=dk\)と変形させて、左辺と右辺にそれぞれ代入する。
(3)左辺=右辺であることを導く。
【例題】\(\displaystyle \frac{a}{b}=\frac{c}{d}\)のとき、次の等式を証明しなさい。
\(\displaystyle \frac{a+c}{b+d}=\frac{2a-c}{2b-d}\)
\(\displaystyle \frac{a}{b}=\frac{c}{d}=k\)とおくと、\(a=bk,c=dk\)
(左辺)\(\displaystyle =\frac{a+c}{b+d}\)
\(\displaystyle \ \ \ \ \ \ \ \ =\frac{bk+dk}{b+d}\)
\(\displaystyle \ \ \ \ \ \ \ \ =\frac{k(b+d)}{b+d}\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =k\)
(右辺)\(\displaystyle =\frac{2a-c}{2b-d}\)
\(\displaystyle \ \ \ \ \ \ \ \ =\frac{2bk-dk}{2b-d}\)
\(\displaystyle \ \ \ \ \ \ \ \ =\frac{k(2b-d)}{2b-d}\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =k\)
よって、
\(\displaystyle \frac{a+c}{b+d}=\frac{2a-c}{2b-d}\)