軌跡
点\(A,B\)からの距離の比が\(m:n\)である点の軌跡は、線分\(AB\)を\(m:n\)に内分する点と外分する点を直径の両端とする円である。この円をアポロニウスの円という。また、\(m=n\)のときの軌跡は線分\(AB\)の垂直二等分線である。
【例題】次の軌跡を求めなさい。
(1)点\(A(1,4),B(-1,0)\)に対して、\(AP^2+BP^2=18\)を満たす点\(P\)の軌跡を求めなさい。
点\(P\)の座標を\((a,b)\)とする。
\(AP^2=(a-1)^2+(b-4)^2\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2+b^2-2a-8b+17\)
\(BP^2=(a+1)^2+(b-0)^2\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2+b^2+2a+1\)
\(AP^2+BP^2=18\)より、
\((a^2+b^2-2a-8b+17)+(a^2+b^2+2a+1)=18\)
\(a^2+b^2-4b=0\)
\(a^2+(b-2)^2=4\)
よって、
点\(P\)の軌跡は中心\((0,2)\)、半径\(2\)の円
(2)点\(A(-4,0),B(2,0)\)の距離の比が\(2:1\)である点\(P\)の軌跡を求めなさい。
点\(P\)の座標を\((a,b)\)とする。
\(AP:BP=2:1\)より、
\(AP=2BP\)
\(AP^2=(a+4)^2+(b-0)^2\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2+b^2+8a+16\)
\(BP^2=(a-2)^2+(b-0)^2\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =a^2+b^2-4a+4\)
\(a^2+b^2+8a+16=4(a^2+b^2-4a+4)\)
\(a^2+b^2-8a=0\)
\((a-4)^2+b^2=16\)
よって、
点\(P\)の軌跡は中心\((4,0)\)、半径\(4\)の円
(3)点\(Q\)が円\(x^2+y^2=4\)上を動くとき、点\(A(3,0)\)と点\(Q\)の中点\(P\)の軌跡を求めなさい。
点\(Q\)を\((s,t)\)とする。
\(s^2+t^2=4\)
点\(P\)を\((a,b)\)とする。
\(\displaystyle a=\frac{s+3}{2},b=\frac{t}{2}\)
\(s=2a-3,t=2b\)
これを\(s^2+t^2=4\)に代入すると、
\((2a-3)^2+(2b)^2=4\)
\(4a^2+4b^2-12a+5=0\)
\(\displaystyle \left(x-\frac{3}{2}\right)^2+y^2=1\)
よって、
点\(P\)の軌跡は中心\(\displaystyle \left(\frac{3}{2},0\right)\)、半径\(1\)の円