順列
【順列】
\(n\)個のものから\(r\)個を選び一列に並べたものを順列といい、\({}_n\mathrm{P}_r\)で表す。
\({}_n\mathrm{P}_r=n(n-1)(n-2)・・・(n-r+1)\)
【階乗】
\(1\)から\(n\)までの自然数の積を\(n\)の階乗といい、\(n!\)で表す。
\(n!={}_n\mathrm{P}_n\)
また、\(0!=1,{}_n\mathrm{P}_0=1\)と定める。
【例題】次の計算をしなさい。
(1)\({}_5\mathrm{P}_3\)
\(=5・4・3\)
\(=60\)
(2)\({}_6\mathrm{P}_0\)
\(=1\)
(3)\({}_4\mathrm{P}_4\)
\(=4・3・2・1\)
\(=24\)
(4)\(6!\)
\(=6・5・4・3・2・1\)
\(=720\)
(5)\(0!\)
\(=1\)
(6)\(7!÷5!\)
\(=7・6\)
\(=42\)
文字の順列
【例題】\(a,b,c,d,e\)の5文字がある。
(1)\(5\)文字全てを一列に並べるとき、何通りあるか求めなさい。
\(5!=5・4・3・2・1\)
\(\ \ \ =120\)(通り)
(2)\(5\)文字全てを一列に並べるとき、両端が母音である並べ方は何通りあるか求めなさい。
母音は\(a,e\)なので、両端に\(a,e\)の並べ方は\(2!\)通り
残り\(3\)文字の並べ方は\(3!\)通り
よって、
\(2!\times3!\)
\(=2・1・3・2・1\)
\(=12\)(通り)
(3)\(5\)文字全てを一列に並べるとき、\(a,b,c\)が続く並べ方は何通りあるか求めなさい。
\(a,b,c\)をひとまとめにして\(1\)文字として考えると、並べ方は\(3!\)通り
ひとまとめにした\(3\)文字の並べ方は\(3!\)通り
よって、
\(3!\times3!\)
\(=3・2・1・3・2・1\)
\(=36\)(通り)
(4)\(5\)文字全てを一列に並べるとき、\(a\)と\(e\)の間に\(1\)文字だけ挟む並べ方は何通りあるか求めなさい。
\(a\)と\(e\)の並べ方は\(2!\)通り
\(a\)と\(e\)の間に入る文字は\(3\)通り
上記をひとまとめにした\(3\)文字の並べ方は\(3!\)通り
よって、
\(2!\times3\times3!\)
\(=2・1・3・3・2・1\)
\(=36\)(通り)
(5)\(5\)文字全てを一列に並べるとき、\(a\)と\(b\)が隣り合わない並べ方は何通りあるか求めなさい。
\(a,b\)が隣り合う並べ方は\(2!\times4!=48\)通り
全ての並べ方は\(5!=120\)通り
よって、\(a,b\)が隣り合わない並べ方は
\(120-48=72\)(通り)
数字の順列
【例題】\(0,1,2,3\)の4文字がある。
(1)異なる\(3\)文字を使って\(3\)桁の整数を作るとき、何通りあるか求めなさい。
百の位は\(0\)以外なので、\(3\)通り
十の位、一の位は\({}_3\mathrm{P}_2\)通り
よって、
\(3\times{}_3\mathrm{P}_2\)
\(=3・3・2\)
\(=18\)(通り)
(2)異なる\(3\)文字を使って\(3\)桁の整数を作るとき、奇数は何通りあるか求めなさい。
一の位は\(1,3\)なので、\(2\)通り
百の位は\(0\)以外なので、\(2\)通り
十の位は\(2\)通り
よって、
\(2\times2\times2\)
\(=2・2・2\)
\(=8\)(通り)
(3)異なる\(3\)文字を使って\(3\)桁の整数を作るとき、\(5\)の倍数は何通りあるか求めなさい。
一の位は\(0\)なので、\(1\)通り
百の位、十の位は\({}_3\mathrm{P}_2\)通り
よって、
\(1\times{}_3\mathrm{P}_2\)
\(=1・3・2\)
\(=6\)(通り)