【中学2年数学】1-1 式の計算|要点まとめ
このページでは、中学2年で学ぶ「式の計算」について、わかりやすくまとめています。単項式と多項式の違い、次数の求め方、同類項の整理、多項式の加法・減法・乗法・除法、式の値の計算など、テスト対策や復習に役立つ要点を整理して解説しています。
単項式と多項式の定義と違い
【単項式と多項式】
数や文字の積だけで作られた項が\(1\)つだけの式を単項式という。
単項式の和の形で表された項が\(2\)つ以上ある式を多項式という。
\(16\)のような数だけの項を定数項という。
【例題】次の式において、単項式と多項式に分けなさい。
(a)\(-ax^3y\)
(b)\(4a-5\)
(c)\(12\)
(d)\(x^3-x\)
単項式:(a),(c)
多項式:(b),(d)
次数の求め方
【次数】
かけ合わされている文字の個数を次数という。
単項式の次数:かけ合わされている文字の個数
多項式の次数:それぞれの単項式の次数のうち最も大きい次数
次数が\(1\)の式を一次式、次数が\(2\)の式を二次式という。
【例題】次の式において、次数を答えなさい。
(1)\(3a^3b^4c\)
\(8\)
(2)\(2x^3+3x^2-9x\)
\(3\)
(4)\(ab^4+abc-c\)
\(5\)
多項式の加法・減法
同類項のまとめ方
【同類項】
多項式で、文字の部分が同じ項のことを同類項という。
同類項は分配法則を使って\(1\)つの項にまとめることができる。
\(ax+bx=(a+b)x\)
【例題】次の式を計算しなさい。
(1)\(2x^2+6x-7+5x^2-14x+3\)
\(=(2+5)x^2+(6-14)x+(-7+3)\)
\(=7x^2-8x-4\)
(2)\(2x^2-5xy+9+3x^2-2xy-4\)
\(=(2+3)x^2+(-5-2)xy+(9-4)\)
\(=5x^2-7xy+5\)
(3)\(\displaystyle \frac{2}{3}x^3-\frac{5}{2}x^2y+\frac{5}{6}-\frac{1}{6}x^3-\frac{4}{3}x^2y-2\)
\(\displaystyle =\left(\frac{2}{3}-\frac{1}{6}\right)x^3+\left(-\frac{5}{2}-\frac{4}{3}\right)x^2y+\left(\frac{5}{6}-2\right)\)
\(\displaystyle =\frac{1}{2}x^3-\frac{23}{6}x^2y-\frac{7}{6}\)
(4)\(\displaystyle \frac{2}{3}x^2-\frac{1}{2}xy+\frac{3}{4}-\frac{1}{6}x^2+\frac{3}{2}xy-\frac{4}{3}\)
\(\displaystyle =\left(\frac{2}{3}-\frac{1}{6}\right)x^2+\left(-\frac{1}{2}+\frac{3}{2}\right)xy+\left(\frac{3}{4}-\frac{4}{3}\right)\)
\(\displaystyle =\frac{1}{2}x^2+xy-\frac{7}{12}\)
多項式の加減の例題と解き方
【多項式の加減】
多項式の加法:かっこをはずして全ての項を加え、同類項をまとめる。
多項式の減法:引く式の各項の符号を変えてかっこをはずして全ての項を加え、同類項をまとめる。
【例題】次の式を計算しなさい。
(1)\((7x-4y)+(12x+5)\)
\(=7x-4y+12x+5y\)
\(=(7+12)x+(-4+5)y\)
\(=19x+y\)
(2)\((12a+5b)-(7a-3b)\)
\(=12a+5b-7a+3b\)
\(=(12-7)a+(5+3)b\)
\(=5a+8b\)
(3)\((3x^2+5xy)+(-11x^2+9xy)\)
\(=3x^2+5xy-11x^2+9xy\)
\(=(3-11)x^2+(5+9)xy\)
\(=-8x^2+14xy\)
(4)\((15a^2-7b^2)-(9a^2-4b^2)\)
\(=15a^2-7b^2-9a^2+4b^2\)
\(=(15-9)a^2+(-7+4)b^2\)
\(=6a^2-3b^2\)
多項式の乗法・除法の基本
【多項式の乗除】
多項式の乗法:分配法則を使って、かっこの中の各項と数をかける。
多項式の除法:分数の形にするか、逆数にしてかける。
【例題】次の式を計算しなさい。
(1)\(4ac×5ac^3\)
\(=4×5×ac×ac^3\)
\(=20a^2c^4\)
(2)\(\displaystyle \left(-\frac{8}{5}x^2y\right)×\left(-\frac{15}{4}y^2\right)\)
\(\displaystyle =\left(-\frac{8}{5}\right)×\left(-\frac{15}{4}\right)×x^2y×y^2\)
\(=6x^2y^3\)
(3)\(20a^3c^2÷5ac\)
\(\displaystyle =\frac{20a^3c^2}{5ac}\)
\(=4a^2c^2\)
(4)\(8m^3n^2÷4m^3n\)
\(\displaystyle =\frac{8m^3n^2}{4m^3n}\)
\(=2n\)
(5)\((-24x^3y)÷(-4x^2)×(-3y)\)
\(\displaystyle =-\frac{24x^3y×3y}{4x^2}\)
\(=-18xy^2\)
式の値の求め方
【式の値】
文字式に数を代入して式の値を求めるとき、式を簡単にしてから数を代入したほうが計算しやすいことがある。
【例題】\(a=5,b=-8\)のとき、次の式の値を求めなさい。
(1)\(3(3a+5b)+2(a-6b)\)
\(=9a+15b+2a-12b\)
\(=11a+3b\)
\(=11×5+3×(-8)\)
\(=55-24\)
\(=31\)
(2)\(4(2a-7b)-5(a-5b)\)
\(=8a-28b-5a+25b\)
\(=3a-3b\)
\(=3×5-3×(-8)\)
\(=15+24\)
\(=39\)
(3)\(2(5a-b)-3(2a+b)\)
\(=10a-2b-6a-3b\)
\(=4a-5b\)
\(=4×5-5×(-8)\)
\(=20+40\)
\(=60\)
【例題】\(a=6,b=-7\)のとき、次の式の値を求めなさい。
(1)\(2a^4b^3÷14a^3b\)
\(\displaystyle =\frac{2a^4b^3}{14a^3b}\)
\(\displaystyle =\frac{ab^2}{7}\)
\(\displaystyle =\frac{6×(-7)^2}{7}\)
\(=42\)
(2)\(36a^2b^5÷ab^2÷7a^3b\)
\(\displaystyle =\frac{36a^2b^5}{ab^2×7a^3b}\)
\(\displaystyle =\frac{36b^2}{7a^2}\)
\(\displaystyle =\frac{36×(-7)^2}{7×6^2}\)
\(=7\)
(3)\(5a^3b^2÷15a^2b^4×2ab^3\)
\(\displaystyle =\frac{5a^3b^2×2ab^3}{15a^2b^4}\)
\(\displaystyle =\frac{2a^2b}{3}\)
\(\displaystyle =\frac{2×6^2×(-7)}{3}\)
\(=-168\)
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