5-1 三角形(要点)

二等辺三角形

定義と定理

用語の意味をはっきり述べたものを定義という。
定義は一つの説明しかない。
この定義から導かれた事柄を定理という。

二等辺三角形の定義

2辺が等しい三角形を二等辺三角形という。
A B C 底角 底角 頂角 底辺

二等辺三角形で
等しい2辺の間の角を頂角
頂角に向かい合う辺を底辺
底辺の両端の角を底角
という。

また、3辺が等しい三角形を正三角形という。

二等辺三角形の定理

二等辺三角形の2つの底角は等しい。
A B C

二等辺三角形の頂角の二等分線は、底辺の垂直二等分線になる。
A B C

【例題】角の大きさをそれぞれ求めなさい。

(1)

x 75°

(2)

x 100°

逆と反例

二等辺三角形の2つの底角が等しければ、二等辺三角形である。
A B C

「二等辺三角形ならば、2つの底角は等しい。」という定理の仮定と結論を入れかえた 「2つの底角が等しいならば、二等辺三角形である。」を、その定理のという。
正しい定理の逆はいつも正しいとは限らない。
逆が正しくないことを示すには、反例をあげればよい。

【例題】次の定理の逆を答えなさい。逆が正しい場合は〇、誤りの場合は×を書き、反例を上げなさい。

(1)\(a\)と\(b\)のどちらも奇数ならば\(ab\)は奇数である。

(2)\(a\)が偶数、\(b\)が奇数ならば\(ab\)は偶数である。

直角三角形

直角三角形の定義

一つの角が直角である三角形を直角三角形という。
A B C 斜辺

直角三角形で直角の対辺を斜辺という。

また、直角の二等辺三角形を直角二等辺三角形という。

鋭角と鈍角

90°より小さい角を鋭角という。
90°より大きい角を鈍角という。

三角形は最も大きい角によって、3つに分類できる。

(1)鋭角三角形
3つの角が鋭角である三角形
鋭角 鋭角 鋭角
(2)直角三角形
1つの角が直角である三角形
直角
(3)鈍角三角形
1つの角が鈍角である三角形
鈍角

直角三角形の合同条件

【直角三角形の合同条件】

2つの直角三角形は、次のどちらかが成り立つとき合同である。
(1)斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。
A B C D E F
\[AB=DE\]\[∠B=∠E\] (2)斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい。
A B C D E F
\[AB=DE\]\[BC=EF\]

【例題】AB=CB、∠BAD=∠BCD=90°のとき、△ABDと△CBDが合同であることを証明しなさい。

A B C D

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