二等辺三角形
定義と定理
用語の意味をはっきり述べたものを定義という。
定義は一つの説明しかない。
この定義から導かれた事柄を定理という。
二等辺三角形の定義
二等辺三角形で
等しい2辺の間の角を頂角
頂角に向かい合う辺を底辺
底辺の両端の角を底角
という。
また、3辺が等しい三角形を正三角形という。
二等辺三角形の定理
【例題】角の大きさをそれぞれ求めなさい。
(1)
【答】\(∠x=30°\)
(2)
【答】\(∠x=140°\)
逆と反例
「二等辺三角形ならば、2つの底角は等しい。」という定理の仮定と結論を入れかえた
「2つの底角が等しいならば、二等辺三角形である。」を、その定理の逆という。
正しい定理の逆はいつも正しいとは限らない。
逆が正しくないことを示すには、反例をあげればよい。
【例題】次の定理の逆を答えなさい。逆が正しい場合は〇、誤りの場合は×を書き、反例を上げなさい。
(1)\(a\)と\(b\)のどちらも奇数ならば\(ab\)は奇数である。
【答】逆:\(ab\)が奇数ならば、\(a\)と\(b\)のどちらも奇数である。〇
(2)\(a\)が偶数、\(b\)が奇数ならば\(ab\)は偶数である。
【答】逆:\(ab\)が偶数ならば、\(a\)は偶数、\(b\)は奇数である。×
反例:\(ab=4,a=2,b=2\)
直角三角形
直角三角形の定義
直角三角形で直角の対辺を斜辺という。
また、直角の二等辺三角形を直角二等辺三角形という。
鋭角と鈍角
90°より小さい角を鋭角という。
90°より大きい角を鈍角という。
三角形は最も大きい角によって、3つに分類できる。
3つの角が鋭角である三角形
1つの角が直角である三角形
1つの角が鈍角である三角形
直角三角形の合同条件
【直角三角形の合同条件】
2つの直角三角形は、次のどちらかが成り立つとき合同である。(1)斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。
【例題】AB=CB、∠BAD=∠BCD=90°のとき、△ABDと△CBDが合同であることを証明しなさい。
【証明】
△ABDと△CBDにおいて、
・BD=BD(共通)
・AB=CB(仮定より)
・∠BAD=∠BCD=90°(仮定より)
直角三角形の斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので
△ABD\(\equiv\)△CBD