【中学1年数学】4-3 比例、反比例の利用|要点まとめ
このページでは、中学1年数学で学ぶ「比例・反比例の利用」の要点を整理しています。歯車や水槽、距離や速さ、仕事量などの応用的な文章問題を通して、比例・反比例の考え方を理解できる内容になっています。
比例・反比例を使った文章題の解き方
基本的な応用問題
【例題】束になっている針金がある。この針金の重さを測ると\(980\)gだった。また、同じ針金\(2\)mの重さを測ると、\(56\)gだった。
(1)同じ針金\(1\)mの重さは何gか求めなさい。
\(2\)mで\(56\)gなので、\(1\)mで\(28\)g
【答】\(28\)g
(2)針金\(x\)mの重さ\(y\)gとして、\(y\)を\(x\)の式で表しなさい。
針金の長さと重さは比例するので、\(y=ax\)の式で表される。
\(x=1,y=28\)を代入すると、
\(y=28x\)
(3)束になっている針金の長さを求めなさい。
\(y=28x\)に\(y\)に\(980\)を代入すると、
\(980=28x\)
\(x=35\)
【答】\(35\)m
【例題】折り鶴を\(5\)人で\(1000\)羽折ることにした。
(1)一人当たり何羽折ればよいか求めなさい。
\(\displaystyle \frac{1000}{5}=200\)
【答】\(200\)羽
(2)\(x\)人で\(y\)羽ずつを折るとき、\(y\)を\(x\)の式で表しなさい。
人数と折り鶴の数は反比例するので、
\(\displaystyle y=\frac{a}{x}\)
\(x=5,y=200\)を代入すると、
\(\displaystyle 200=\frac{a}{5}\)
\(a=1000\)
よって、
\(\displaystyle y=\frac{1000}{x}\)
(3)\(8\)人で折るとき、一人何羽ずつ折ればよいか求めなさい。
\(x\)に\(8\)を代入すると、
\(\displaystyle y=\frac{1000}{8}\)
\(y=125\)
【答】\(125\)羽
歯車の回転
【例題】歯車Aの歯数\(30\)が毎秒\(6\)回転している。この歯車とかみ合う歯車Bの歯数\(x\)が毎秒\(y\)回転する。
(1)\(y\)を\(x\)の式で表しなさい。
歯数\(30\)の歯車Aが\(6\)回転するとき、歯は\(30×6=180\)動く。
歯数\(x\)の歯車Bが\(y\)回転するとき、歯は\(xy\)動く。
歯車Aと歯車Bがかみ合ってるいるので、
\(xy=180\)
\(\displaystyle y=\frac{180}{x}\)
(2)歯車Bの歯数が\(36\)のとき、歯車Bは毎秒何回転するか求めなさい。
\(x\)に\(36\)を代入すると、
\(\displaystyle y=\frac{180}{36}\)
\(y=5\)
【答】\(5\)回転
(3)歯車Aが\(6\)回転すると、歯車Bがちょうど\(3\)回転した。歯車Bの歯数を求めなさい。
\(y\)に\(3\)を代入すると、
\(\displaystyle 3=\frac{180}{x}\)
\(x=60\)
【答】歯数\(60\)
水槽の水量
【例題】水槽に水がたまっている。毎分\(3ℓ\)ずつくみ出すと40分で空になる。
(1)毎分\(xℓ\)ずつくみ出すと、\(y\)分で空になるとして、\(y\)を\(x\)の式で表しなさい。
\(1\)分間で\(3ℓ\)くみ出すと、\(40\)分でくみ出す水の量は\(3×40=120ℓ\)
水の量\(x\)と時間\(y\)は反比例していることから、
\(xy=120\)
\(\displaystyle y=\frac{120}{x}\)
(2)毎分\(5ℓ\)ずつくみ出すと何分で空になるか求めなさい。
\(x\)に\(5\)を代入すると、
\(\displaystyle y=\frac{120}{5}\)
\(y=24\)
【答】\(24\)分
(3)\(15\)分で水槽を空にするには、毎分何\(ℓ\)ずつくみ出せばよいか求めなさい。
\(y\)に\(15\)を代入すると、
\(\displaystyle 15=\frac{120}{x}\)
\(x=8\)
【答】毎分\(8ℓ\)
距離と時間
【例題】\(15ℓ\)のガソリンで\(180\)km走る車がある。この車は\(xℓ\)のガソリンで\(y\)km走る。
(1)\(y\)を\(x\)の式で表しなさい。
ガソリンの量\(x\)と距離\(y\)は比例していることから、
\(180=15a\)
\(a=12\)
よって、
\(y=12x\)
(2)この車は\(10ℓ\)のガソリンで何km走るか求めなさい。
\(x\)に\(10\)を代入すると、
\(y=12×10\)
\(y=120\)
【答】\(120\)km
(3)\(270\)kmの距離を走るには、何\(ℓ\)のガソリンが必要か求めなさい。
\(y\)に\(270\)を代入すると、
\(270=12x\)
\(\displaystyle x=\frac{45}{2}\)
【答】\(\displaystyle \frac{45}{2}ℓ\)
仕事の量
【例題】\(9\)人ですると、\(16\)日かかる仕事があります。
(1)\(x\)人で仕事をすると、\(y\)日かかるとして、\(y\)を\(x\)の式で表しなさい。
\(9\)人で\(16\)日かかる仕事なので、仕事量は\(9×16=144\)人日
\(x\)人が\(y\)日の仕事量は\(xy\)なので、
\(xy=144\)
\(\displaystyle y=\frac{144}{x}\)
(2)この仕事を\(6\)日で終わらせるには、何人必要か求めなさい。
\(y\)に\(6\)を代入すると、
\(\displaystyle 6=\frac{144}{x}\)
\(x=24\)
【答】\(24\)人
速さの関係
【例題】兄と弟が同時に家から出て、家から\(1200\)m離れた駅へ向かった。家から出て\(x\)分後に家から距離\(y\)mとして、歩いた様子をグラフにしたものである。
(1)兄と弟それぞれについて、\(y\)を\(x\)で表しなさい。
兄
\((12,1200)\)を\(y=ax\)に代入すると、
\(1200=12x\)
\(x=100\)
よって、
\(y=100x\)
弟
\((16,1200)\)を\(y=ax\)に代入すると、
\(1200=16x\)
\(x=75\)
よって、
\(y=75x\)
(2)兄が駅に着いたとき、弟は家から何mのところにいるか求めなさい。
兄が駅に着いたとき、家から出てから\(12\)分後なので、\(x=12\)を代入すると、
\(y=75x\)
\(y=75×12\)
\(y=900\)
【答】\(900\)m
(3)兄と弟が\(200\)m離れるのは家から出て何分後か求めなさい。
距離の差が\(200\)mなので、
\(100x-75x=200\)
\(25x=200\)
\(x=8\)
【答】\(8\)分後
動点の問題
【例題】図のような長方形ABCDがある。点Pは辺AB上を頂点Aから頂点Bへ動く。点Pが頂点Aから\(x\)cm進んだ時の三角形ABPの面積を\(y\)cm²とする。
(1)\(y\)を\(x\)で表しなさい。
底辺がAD\(=10\)cm、高さがAP\(=x\)cmの三角形の面積\(y\)になるので、
\(\displaystyle y=\frac{10x}{2}\)
\(y=5x\)
(2)\(x\)の変域を不等式で表しなさい。
点PはAからBに動くので、
\(0\leqq x\leqq 8\)
(3)\(y\)の変域を不等式で表しなさい。
\(x=0\)のとき、面積\(y=5×0=0\)
\(x=8\)のとき、面積\(y=5×8=40\)
\(0\leqq y\leqq 40\)
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