【中学3年数学】3-2 2次方程式の利用|要点まとめ
このページでは、中学3年数学の「2次方程式の利用」について解説しています。整数を使った文章題、図形の面積や長さを求める問題、動点を扱う問題など、入試や定期テストで頻出の応用問題をわかりやすく整理しました。
2次方程式の文章題の種類
整数の文章題(連続する整数・二乗を含む問題)
【例題】次の問いに答えなさい。
(1)連続する\(2\)つの整数がある。この\(2\)数の\(2\)乗の和は\(61\)になる。この\(2\)数を求めなさい。
小さい数を\(x\)とすると、
\(x^2+(x+1)^2=61\)
\(x^2+x-30=0\)
\((x+6)(x-5)=0\)
\(x=-6,5\)
\(x=-6\)のとき、求める\(2\)数は\(-6\)と\(-5\)
\(x=5\)のとき、求める\(2\)数は\(5\)と\(6\)
【答】\(-6\)と\(-5,5\)と\(6\)
(2)ある数を\(2\)乗しなければならないのに、\(2\)倍したため、計算の結果が\(35\)小さくなった。ある数を求めなさい。
ある数を\(x\)とすると、
\(x^2=2x+35\)
\(x^2-2x-35=0\)
\((x+5)(x-7)=0\)
\(x=-5,7\)
【答】\(-5,7\)
平面図形の応用問題(面積・辺の長さ)
【例題】次の問いに答えなさい。
(1)縦\(30\)m、横\(45\)mの長方形の土地に、図のように縦横同じ幅の道をつけて、残りの土地を花壇にしたい。花壇の総面積を\(1000\)m\(^2\)にするには、道幅は何mにすればよいか答えなさい。
道幅を\(x\)とすると、
\((30-x)(45-x)=1000\)
\(x^2-75x-350=0\)
\((x-5)(x-70)=0\)
\(x=5,70\)
道幅は\(30\)mを超えることはないので、\(5\)mとなる。
【答】\(5\)m
(2)ある正方形がある。この正方形の縦を\(10\)cm伸ばし、横を\(2\)cm縮めてできた長方形の面積は、元の正方形の面積の\(2\)倍より\(20\)cm\(^2\)小さくなった。元の正方形の\(1\)辺の長さを求めなさい。
元の正方形の\(1\)辺を\(x\)とすると、
\((x+10)(x-2)=2x^2-20\)
\(-x^2-8x=0\)
\(x(x-8)=0\)
\(x=0,8\)
\(x>0\)なので、\(8\)cmとなる。
【答】\(8\)cm
(3)周の長さが\(38\)cm、面積\(84\)cm\(^2\)の長方形の縦と横の長さを求めなさい。但し、横の方が長いものとする。
縦の長さを\(x\)とすると、横の長さは\(19-x\)となる。
\(x(19-x)=84\)
\(x^2-19x+84=0\)
\((x-7)(x-12)=0\)
\(x=7,12\)
横の方が長いので、\(7\)cmとなる。
【答】縦\(7\)cm、横\(12\)cm
動点の問題(時間と位置の関係を式で表す)
【例題】次の問いに答えなさい。
(1)△ABCはBC\(=12\)cm,AC\(=6\)cm,∠BCA\(=90°\)の直角三角形である。点Pは頂点Bを出発して毎秒\(2\)cmで頂点Cまで進む。同時に点Qは頂点Cを出発して毎秒\(1\)cmで頂点Aまで進む。△PCQの面積が\(9\)cm\(^2\)になるのは出発してから何秒後になるか求めなさい。
\(x\)秒後のPCの長さは\(12-2x\)
\(x\)秒後のCQの長さは\(x\)
\(x\)秒後の△PCQは
\(\displaystyle \frac{x(12-2x)}{2}=9\)
\(x^2-6x+9=0\)
\((x-3)^2=0\)
\(x=3\)
【答】\(3\)秒後
(2)\(1\)辺\(18\)cmの正方形ABCDにおいて、点Pは頂点Aから頂点B、点Qは頂点Dから頂点Aまで動く。PとQは同時に出発して両方とも毎秒\(1\)cmで動くものとする。△QPCの面積が\(126\)cm\(^2\)になるのは出発してから何秒後になるか求めなさい。
\(x\)秒後の面積は
\(\displaystyle 18^2-\frac{18(18-x)}{2}-\frac{x(18-x)}{2}-\frac{18x}{2}=126\)
\(648-324+18x-18x+x^2-18x=252\)
\(x^2-18x+72=0\)
\((x-6)(x-12)=0\)
\(x=6,12\)
【答】\(6\)秒後,\(12\)秒後
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