1-3-1 漸化式(要点)

漸化式

【漸化式】

\(a_n\)と\(a_{n+1}\)との関係式を漸化式という。
\(\displaystyle a_{n+1}=pa_n+q\)
\(a_1\)と合わせて数列の一般項を求めることができます。

【等差数列となる漸化式】

\(q\)を定数とするとき、
\(\displaystyle a_{n+1}=a_n+q\)
この数列は初項\(a_1\)公差\(q\)の等差数列となるので、一般項は
\(\displaystyle a_n=a_1+(n-1)q\)

【等比数列となる漸化式】

\(p\)を定数とするとき、
\(\displaystyle a_{n+1}=pa_n\)
この数列は初項\(a_1\)公比\(p\)の等比数列となるので、一般項は
\(\displaystyle a_n=a_1p^{n-1}\)

【階差数列となる漸化式】

\(f(n)\)を\(n\)の式とするとき、
\(\displaystyle a_{n+1}=a_n+f(n)\)
この数列は\(f(n)\)が階差数列となるので、
一般項は\(n\geqq2\)のとき
\(\displaystyle a_{n}=a_1+\sum_{k=1}^{n-1}f(k)\)
また、\(n=1\)のとき成り立つことを確認して\(a_n\)を求める。

【例題】次の数列の一般項を求めなさい。

(1)\(\displaystyle a_1=2,a_{n+1}=a_n+3\)

(2)\(\displaystyle a_1=3,a_{n+1}=5a_n\)

(3)\(\displaystyle a_1=6,a_{n+1}=a_n+2n-1\)

(4)\(\displaystyle a_1=2,a_{n+1}=a_n+3^n\)

特性方程式を使う漸化式

【特性方程式を使う漸化式】

\(p,q\)を定数とし、\(p\neq1\)のとき、
\(\displaystyle a_{n+1}=pa_n+q\)
1.\(a_{n+1}\)と\(a_n\)を\(c\)として、\(c\)の値を求める。
\(c=pc+q\)
2.\(c\)の値を使って、漸化式を次のように変形する。
\(a_{n+1}-c=p(a_n-c)\)
3.\(b_n=a_n-c\)とおく。
\(b_{n+1}=pb_n\)
4.\(b_n\)は公比:\(p\)の等比数列なので、一般項を求めることができ、\(b_n=a_n-c\)より、\(a_n\)の一般項を求めることができる。

【例題】次の数列の一般項を求めなさい。

(1)\(\displaystyle a_1=6,a_{n+1}=5a_n-4\)

(2)\(\displaystyle a_1=1,a_{n+1}=3a_n+1\)

隣接3項間の漸化式

【隣接3項間の漸化式】

\(p,q\)を定数とし、
\(\displaystyle a_{n+2}+pa_{n+1}+qa_n=0\)
1.\(a_{n+2}\)を\(c^2\)、\(a_{n+1}\)を\(c\)、\(a_n\)を\(1\)として、\(c\)の値を求める。
\(c^2+pc+q=0\)
2.\(c\)の解を\(\alpha_1,\alpha_2\)とすると、漸化式を次のように変形する。
\(a_{n+2}-\alpha_1a_{n+1}=\alpha_2(a_{n+1}-\alpha_1a_n)\)
\(a_{n+2}-\alpha_2a_{n+1}=\alpha_1(a_{n+1}-\alpha_2a_n)\)
3.それぞれの等比数列の一般項を求める。

【例題】次の数列の一般項を求めなさい。

\(\displaystyle a_1=1,a_2=2,a_{n+2}=a_{n+1}+6a_n\)

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1章 数列

1-1 等差数列と等比数列

1-2 いろいろな数列

1-3 数学的帰納法

2章 統計的な推測

2-1 確率分布

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