三角形の内接円と面積
【三角形の内接円と面積】
\(△ABC\)の面積を\(S\)、内接円の半径を\(r\)とする。
\(\displaystyle S=\frac{1}{2}r(a+b+c)\)
【例題】\(a=13,b=12,c=5\)の\(△ABC\)の内接円の半径\(r\)を求めなさい。
ヘロンの公式より、\(△ABC\)の面積\(S\)を求める。
\(\displaystyle s=\frac{13+12+5}{2}=15\)
\(S=\sqrt{15(15-13)(15-12)(15-5)}\)
\(\ \ =\sqrt{900}\)
\(\ \ =30\)
よって、内接円の半径\(r\)は
\(\displaystyle 30=\frac{1}{2}r(13+12+5)\)
\(30=15r\)
\(\ \ r=2\)
円に内接する四角形
【円に内接する四角形】
円に内接する四角形の対角の和は\(180°\)である。\(∠A+∠C=180°\)
【例題】円に内接する四角形\(ABCD\)において、\(AB=6,BC=8,CD=6,DA=5\)のとき、次の問いに答えなさい。
(1)対角線\(AC\)の長さを求めなさい。
\(△ABC\)において、余弦定理より、
\(AC^2=6^2+8^2-2\times6\times8\cos B\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =100-96\cos B・・・(1)\)
\(△ADC\)において、余弦定理より、
\(AC^2=6^2+5^2-2\times6\times5\cos D\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =61-60\cos(180°-B)\)
\(\ \ \ \ \ \ \ \ =61+60\cos B・・・(2)\)
\((1),(2)\)より、
\(100-96\cos B=61+60\cos B\)
\(\displaystyle \cos B=\frac{1}{4}\)
\((1)\)に代入すると、
\(\displaystyle AC^2=100-96\times\frac{1}{4}=76\)
\(AC>0\)より、
\(AC=2\sqrt{19}\)
(2)四角形\(ABCD\)の面積\(S\)を求めなさい。
\(\displaystyle \sin B=\sqrt{1-\left(\frac{1}{4}\right)^2}=\frac{\sqrt{15}}{4}\)
よって、
\(\displaystyle S=\frac{1}{2}\times6\times8\sin B+\frac{1}{2}\times6\times5\sin D\)
\(\ \ =24\sin B+15\sin D\)
\(\ \ =24\sin B+15\sin(180°-B)\)
\(\ \ =24\sin B+15\sin B\)
\(\displaystyle \ \ =39\times\frac{\sqrt{15}}{4}\)
\(\displaystyle \ \ =\frac{39\sqrt{15}}{4}\)