4-1-2 三角関数の性質(要点)

一般角の三角関数

【一般角の三角関数】

x y O θ Pxy r r -r -r
\(x\)軸の正の部分を始点とし、角\(\theta\)の動径と原点\(O\)を中心とする半径\(r\)の円との交点を\(P(x,y)\)とする。
このとき、一般角\(\theta\)を次のように定義する。
\(\displaystyle \sin\theta=\frac{y}{r}\)
\(\displaystyle \cos\theta=\frac{x}{r}\)
\(\displaystyle \tan\theta=\frac{y}{x}\)
ただし、\(\tan\theta\)は\(x\neq0\)
これらを\(\theta\)の三角関数という。

【三角関数の値域】

原点を中心とする半径\(1\)の円を単位円という。
単位円の三角関数は、
\(\sin\theta=y\)
\(\cos\theta=x\)
\(\displaystyle \tan\theta=\frac{y}{x}\)
単位円における三角関数の値域は、
\(-1\leqq\sin\theta\leqq1\)
\(-1\leqq\cos\theta\leqq1\)
\(\tan\theta\)は全ての実数値

【例題】次の\(\theta\)について、\(\sin\theta,\cos\theta,\tan\theta\)の値を求めなさい。

(1)\(\displaystyle \frac{\pi}{4}\)

(2)\(\displaystyle \frac{\pi}{3}\)

(3)\(\displaystyle \frac{2}{3}\pi\)

(4)\(\displaystyle \frac{7}{6}\pi\)

(5)\(\displaystyle \frac{5}{4}\pi\)

(6)\(\displaystyle \frac{4}{3}\pi\)

三角関数の相互関係

【三角関数の相互関係】

\(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\)
\(\displaystyle \tan\theta=\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\)
\(\displaystyle 1+\tan^2\theta=\frac{1}{\cos^2\theta}\)


【例題】\(\theta\)が第3象限にあり、\(\displaystyle \sin\theta=-\frac{2}{3}\)のとき\(\cos\theta,\tan\theta\)の値を求めなさい。

三角関数の性質

【\(θ+2n\pi\)の三角関数】

\(\sin(θ+2n\pi)=\sinθ\)
\(\cos(θ+2n\pi)=\cosθ\)
\(\tan(θ+2n\pi)=\tanθ\)
\(n\)は整数とする。

【負角の公式】

\(\sin(-θ)=-\sinθ\)
\(\cos(-θ)=\cosθ\)
\(\tan(-θ)=-\tanθ\)

【補角の公式】

\(\sin(\pi-θ)=\sinθ\)
\(\cos(\pi-θ)=-\cosθ\)
\(\tan(\pi-θ)=-\tanθ\)

【余角の公式】

\(\displaystyle \sin\left(\frac{\pi}{2}-θ\right)=\cosθ\)
\(\displaystyle \cos\left(\frac{\pi}{2}-θ\right)=\sinθ\)
\(\displaystyle \tan\left(\frac{\pi}{2}-θ\right)=-\frac{1}{\tanθ}\)

【例題】次の数を計算しなさい。

(1)\(\displaystyle \sin\frac{5}{2}\pi\)

(2)\(\displaystyle \cos\frac{7}{3}\pi\)

(3)\(\displaystyle \tan\frac{4}{3}\pi\)

(4)\(\sinθ\cos(-θ)+\sin(\pi-θ)\cos(\pi+θ)\)

(5)\(\displaystyle \frac{\cos(\pi-θ)\tan(-θ)\tan(\pi+θ)}{\sin(\pi+θ)\tan(\pi-θ)}\)

(6)\(\displaystyle \sin\left(\frac{\pi}{2}-θ\right)\cosθ-\sinθ\cos\left(\frac{\pi}{2}+θ\right)\)

(7)\(\displaystyle \frac{\tanθ\tan(\frac{\pi}{2}-θ)\sin(\frac{\pi}{2}+θ)}{\tan(\frac{\pi}{2}+θ)\cos(\frac{\pi}{2}-θ)}\)

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4章 三角関数

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5章 指数関数と対数関数

5-1 指数関数

5-2 対数関数

6章 微分と積分

6-1 微分係数と導関数

6-2 関数の値の変化

6-3 積分法

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