方程式への応用
【例題】次の方程式の実数解の個数を求めなさい。
(1)\(\displaystyle x^3-\frac{1}{2}x^2-2x+1=0\)
\(\displaystyle y=x^3-\frac{1}{2}x^2-2x+1\)とすると、
\(y'=3x^2-x-2\)
\(\ \ \ =(3x+2)(x-1)\)
増減表にまとめると、
\(x\) | \(\cdots\) | \(-\frac{2}{3}\) | \(\cdots\) | \(1\) | \(\cdots\) |
\(y'\) | \(+\) | \(0\) | \(-\) | \(0\) | \(+\) |
\(y\) | \(\nearrow\) | \(\frac{49}{27}\) | \(\searrow\) | \(-\frac{1}{2}\) | \(\nearrow\) |
\(x\)軸と\(3\)点で交わるので、\(3\)つの実数解を持つ。
(2)\(-x^3+6x^2-12x+6=0\)
\(y=-x^3+6x^2-12x+6\)とすると、
\(y'=-3x^2+12x-12\)
\(\ \ \ =-3(x-2)^2\)
増減表にまとめると、
\(x\) | \(\cdots\) | \(2\) | \(\cdots\) |
\(y'\) | \(-\) | \(0\) | \(-\) |
\(y\) | \(\searrow\) | \(-2\) | \(\searrow\) |
\(x\)軸と\(1\)点で交わるので、\(1\)つの実数解を持つ。
不等式への応用
【例題】\(x\geqq0\)のとき、次の不等式が成り立つことを証明しなさい。また、等号が成り立つときの\(x\)を求めなさい。
\(x^3+3x^2+5\geqq9x\)
\(x^3+3x^2-9x+5\geqq0\)
\(y=x^3+3x^2-9x+5\)とすると、
\(y'=3x^2+6x-9\)
\(\ \ \ =3(x+3)(x-1)\)
増減表にまとめると、
\(x\) | \(\cdots\) | \(-3\) | \(\cdots\) | \(0\) | \(\cdots\) | \(1\) | \(\cdots\) |
\(y'\) | \(+\) | \(0\) | \(-\) | \(-\) | \(0\) | \(+\) | |
\(y\) | \(\nearrow\) | \(32\) | \(\searrow\) | \(5\) | \(\searrow\) | \(0\) | \(\nearrow\) |
\(x\geqq0\)の範囲で最小値は\(0\)であるので、
\(x^3+3x^2+5\geqq9x\)が成り立つ。
また、等号が成り立つのは\(x=1\)のときである。