【線形代数】2-4-1 正則行列と逆行列|要点まとめ
このページでは、大学数学の線形代数で重要となる「正則行列」と「逆行列」の定義、逆行列がもつ性質や、2次正方行列の逆行列を求める計算方法(公式)について例題付きで解説します。
正則行列と逆行列
【正則行列】
\(n\)次正方行列\(A\)が正則であるとは
\(XA=AX=E_n\)
となる\(n\)次正方行列\(X\)が存在することである。このような\(X\)が存在するとき、この\(X\)を\(A\)の逆行列といい、\(A^{-1}\)で表す。\(A^{-1}\)は「エーインバース」と読む。正則な行列を正則行列という。
【逆行列の一意性】
正則行列\(A\)に対して、\(A\)の逆行列はただ1つ定まる。
【逆行列の性質】
\(n\)次正方行列\(A\)と\(B\)に対して、次が成り立つ。
(1)逆行列\(A^{-1}\)も\(n\)次正方行列で、\((A^{-1})^{-1}=A\)である。
(2)積\(AB\)も\(n\)次正方行列で、\((AB)^{-1}=B^{-1}A^{-1}\)である。
【2次正方行列の逆行列】
2次正方行列\(A=\begin{pmatrix}a & b \\ c & d\end{pmatrix}\)が正則であるための必要十分条件は
\(ad-bc\neq0\)
である。このとき、\(A\)の逆行列は
\(\displaystyle A^{-1}=\frac{1}{ad-bc}\begin{pmatrix}d & -b \\ -c & a\end{pmatrix}\)
で与えられる。
【べき零行列】
何乗かすると\(A^m=O\)となるような行列\(A\)をべき零行列という。
【例題】次の行列の逆行列を求めなさい。
逆行列は\(\displaystyle \frac{1}{2}\begin{pmatrix}3 & -4 \\ -1 & 2\end{pmatrix}\)
逆行列は\(\displaystyle \frac{1}{4}\begin{pmatrix}2 & 2 \\ -6 & -4\end{pmatrix}=\frac{1}{2}\begin{pmatrix}1 & 1 \\ -3 & -2\end{pmatrix}\)