【線形代数】6-5-3 基底の変換行列|要点まとめ

大学数学の線形代数における「基底の変換行列」の定義から具体的な求め方まで、わかりやすく解説します。異なる基底の間で表現行列がどのように変換されるかを示す変換公式や、共役な行列の概念についても実践的な例題を通じてコンパクトにまとめています。

基底の変換行列

【基底の変換行列】
\([v_1,v_2,\cdots,v_n]\)と\([v'_1,v'_2,\cdots,v'_n]\)をともに\(V\)の基底とする。\(j=1,2,\cdots,n\)に対して
\(\displaystyle v'_j=\sum_{i=1}^{n}p_{ij}v_i\ \ (p_{ij}\in\mathbb{K})\)
と表したとき、\(n\)次正方行列\(P=(p_{ij})_{ij}\)を\([v_1,v_2,\cdots,v_n]\)から\([v'_1,v'_2,\cdots,v'_n]\)への基底の変換行列という。

【例題】次の変換行列\(P\)を求めなさい。

\(\mathbb{R}^2\)の基底\(\left[\begin{pmatrix}5 \\ 2\end{pmatrix},\begin{pmatrix}7 \\ 3\end{pmatrix}\right]\)から\(\left[\begin{pmatrix}2 \\ 3\end{pmatrix},\begin{pmatrix}-4 \\ 1\end{pmatrix}\right]\)への変換行列

基底の変換と表現行列の関係

【基底の変換と表現行列の関係】
\(f:V\longrightarrow W\)を線形写像とし、
・\([v_1,v_2,\cdots,v_n]\)と\([v'_1,v'_2,\cdots,v'_n]\)をともに\(V\)の基底
・\([w_1,w_2,\cdots,w_m]\)と\([w'_1,w'_2,\cdots,w'_m]\)をともに\(W\)の基底
・\([v_1,v_2,\cdots,v_n]\)から\([v'_1,v'_2,\cdots,v'_n]\)への\(V\)の基底の変換行列を\(P\)
・\([w_1,w_2,\cdots,w_m]\)から\([w'_1,w'_2,\cdots,w'_m]\)への\(W\)の基底の変換行列を\(Q\)
・\(V\)の基底\([v_1,v_2,\cdots,v_n]\)と\(W\)の基底\([w'_1,w'_2,\cdots,w'_m]\)に関する\(f\)の表現行列を\(A\)
とする。このとき、\(V\)の基底\([v'_1,v'_2,\cdots,v'_n]\)と\(W\)の基底\([w'_1,w'_2,\cdots,w'_m]\)に関する\(f\)の表現行列を\(B\)とおけば、
\(B=Q^{-1}AP\)
が成り立つ。

【線形変換の表現行列の変換公式】
線形変換\(f:V\longrightarrow V\)に対して、
・\([v_1,v_2,\cdots,v_n]\)から\([v'_1,v'_2,\cdots,v'_n]\)への\(V\)の基底の変換行列を\(P\)
・\([v_1,v_2,\cdots,v_n]\)に関する\(f\)の表現行列を\(A\)
とすれば、\([v'_1,v'_2,\cdots,v'_n]\)に関する\(f\)の表現行列は\(P^{-1}AP\)となる。

【共役な行列】
\(n\)次正方行列\(A\)と\(B\)に対して、\(n\)次正則行列\(P\)で
\(P^{-1}AP=B\)
を満たすものが存在するとき、\(A\)と\(B\)は共役であるという。

【例題】次の表現行列を求めなさい。

\(f:\mathbb{R}^3\longrightarrow\mathbb{R}^2\)を線形写像とし、\(\mathbb{R}^3\)の基底\(\left[\begin{pmatrix}1 \\ 1 \\ 0\end{pmatrix},\begin{pmatrix}0 \\ 1 \\ 1\end{pmatrix},\begin{pmatrix}0 \\ 0 \\ 1\end{pmatrix}\right]\)と\(\mathbb{R}^2\)の基底\(\left[\begin{pmatrix}1 \\ 1\end{pmatrix},\begin{pmatrix}1 \\ 2\end{pmatrix}\right]\)に関する\(f\)の表現行列を\(\begin{pmatrix}1 & 2 & 3 \\ 4 & 5 & 6\end{pmatrix}\)とする。このとき、\(\mathbb{R}^3\)の基底\(\left[\begin{pmatrix}2 \\ 3 \\ 2\end{pmatrix},\begin{pmatrix}1 \\ 0 \\ 0\end{pmatrix},\begin{pmatrix}1 \\ 3 \\ 3\end{pmatrix}\right]\)と\(\mathbb{R}^2\)の基底\(\left[\begin{pmatrix}3 \\ 5\end{pmatrix},\begin{pmatrix}2 \\ 3\end{pmatrix}\right]\)に関する\(f\)の表現行列
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