【微分積分】4-5-5 無限大比較|要点まとめ
このページでは、大学数学の微分積分で扱う「無限大比較」について整理します。被積分関数が非有界(発散する)場合に広義積分が収束するかどうかを判断するための比較法を、定義・手順・具体的な例題を通してわかりやすく解説します。比較対象の選び方や極限処理の注意点を押さえ、無限大比較を用いた収束判定の実務力を確実に強化しましょう。
被積分関数が非有界の場合の無限大比較
【無限大の比較】
\(a\)を実数とし、関数\(f(x)\)と\(g(x)\)は\(x\to a\)のときに正の無限大または負の無限大に発散するとする。
(1)\(0\)でない極限値
\(\displaystyle \lim_{x\to a}\frac{f(x)}{g(x)}=\gamma(\neq0)\)
が存在するとき、\(x\to a\)のとき\(f(x)\)と\(g(x)\)は同位の無限大という。
(2)極限値
\(\displaystyle \lim_{x\to a}\frac{f(x)}{g(x)}=0\)
であるとき、\(x\to a\)のとき\(g(x)\)は\(f(x)\)より高位の無限大、または\(f(x)\)は\(g(x)\)より低位の無限大という。
片側極限\(x\to a+0\)や\(x\to a-0\)の場合も同様に定義する。
【広義積分の収束・発散の判定法:被積分関数が非有界な場合】
関数\(f(x)\)と\(g(x)\)はともに区間\((a,b]\)において不定積分をもち、\(g(x)>0\)とする。
(1)\(x\to a+0\)で\(f(x)\)と\(g(x)\)が同位の無限大とするとき
・広義積分\(\displaystyle \int_a^bg(x)dx\)が収束すれば、広義積分\(\displaystyle \int_a^bf(x)dx\)も収束する。
・広義積分\(\displaystyle \int_a^bg(x)dx\)が発散すれば、広義積分\(\displaystyle \int_a^bf(x)dx\)も発散する。
(2)\(x\to a+0\)で\(f(x)\)は\(g(x)\)より低位の無限大とするとき
・広義積分\(\displaystyle \int_a^bg(x)dx\)が収束すれば、広義積分\(\displaystyle \int_a^bf(x)dx\)も収束する。
(3)\(x\to a+0\)で\(f(x)\)は\(g(x)\)より高位の無限大とするとき
・広義積分\(\displaystyle \int_a^bg(x)dx\)が発散すれば、広義積分\(\displaystyle \int_a^bf(x)dx\)も発散する。
関数\(f(x)\)が区間\([a,b)\)において不定積分をもつ場合の広義積分\(\displaystyle \int_a^bf(x)dx\)についても同様に成り立つ。
【例題】次の広義積分の収束発散を調べなさい。
\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt{x+x^2}}\)は\(x\to+0\)のとき、\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt{x}}\)と同位の無限大である。
よって、
\(\displaystyle \int_0^1\frac{1}{\sqrt{x}}dx\)は収束するので、
\(\displaystyle \int_0^1\frac{1}{\sqrt{x+x^2}}dx\)は収束する。