【微分積分】4-5-6 無限小比較|要点まとめ
このページでは、大学数学の微分積分で扱う「無限小比較」について整理します。積分区間が無限に広がる場合に、被積分関数がどの程度小さくなるかを比較することで、広義積分の収束・発散を判断する方法を解説します。極限比較や支配的な項の扱いなど、具体的な例題とともに理解を深め、広義積分の判定力をしっかり身につけていきましょう。
積分区間が非有界の場合の関数の無限小比較
【無限小の比較】
関数\(f(x)\)と\(g(x)\)は\(x\to\infty\)のときに\(0\)に収束するとする。
(1)\(0\)でない極限値
\(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{f(x)}{g(x)}=\gamma(\neq0)\)
が存在するとき、\(x\to\infty\)のとき\(f(x)\)と\(g(x)\)は同位の無限小という。
(2)極限値
\(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{f(x)}{g(x)}=0\)
であるとき、\(x\to\infty\)のとき\(f(x)\)は\(g(x)\)より高位の無限小、または\(g(x)\)は\(f(x)\)より低位の無限小という。
\(x\to-\infty\)の場合も同様に定義する。
【広義積分の収束・発散の判定法:積分区間が非有界な場合】
関数\(f(x)\)と\(g(x)\)はともに区間\([a,\infty)\)において不定積分をもち、\(g(x)>0\)とする。
(1)\(x\to\infty\)で\(f(x)\)と\(g(x)\)が同位の無限小とするとき
・広義積分\(\displaystyle \int_a^\infty g(x)dx\)が収束すれば、広義積分\(\displaystyle \int_a^\infty f(x)dx\)も収束する。
・広義積分\(\displaystyle \int_a^\infty g(x)dx\)が発散すれば、広義積分\(\displaystyle \int_a^\infty f(x)dx\)も発散する。
(2)\(x\to\infty\)で\(f(x)\)は\(g(x)\)より高位の無限小とするとき
・広義積分\(\displaystyle \int_a^\infty g(x)dx\)が収束すれば、広義積分\(\displaystyle \int_a^\infty f(x)dx\)も収束する。
(3)\(f(x)>0\)かつ\(x\to\infty\)で\(f(x)\)は\(g(x)\)より低位の無限小とするとき
・広義積分\(\displaystyle \int_a^\infty g(x)dx\)が発散すれば、広義積分\(\displaystyle \int_a^\infty f(x)dx\)も発散する。
関数\(f(x)\)が区間\((-\infty,b]\)において不定積分をもつ場合の広義積分\(\displaystyle \int_{-\infty}^bf(x)dx\)についても同様に成り立つ。
【例題】次の広義積分の収束発散を調べなさい。
\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt{x^3+1}}\)は\(x\to\infty\)のとき、\(\displaystyle \frac{1}{x^{\frac{3}{2}}}\)と同位の無限小である。
\(\displaystyle \int_1^\infty\frac{1}{x^{\frac{3}{2}}}dx\)は収束するので、
\(\displaystyle \int_1^\infty\frac{1}{\sqrt{x^3+1}}dx\)は収束する。
\(\displaystyle \int_0^\infty\frac{1}{\sqrt{x^3+1}}dx\)
\(\displaystyle \ \ \ =\int_0^1\frac{1}{\sqrt{x^3+1}}dx+\int_1^\infty\frac{1}{\sqrt{x^3+1}}dx\)
第\(1\)項と第\(2\)項は共に収束するので、
\(\displaystyle \int_0^\infty\frac{1}{\sqrt{x^3+1}}dx\)は収束する。