【微分積分】7-1-1 偏微分可能の定義|要点まとめ
このページでは、2変数関数における微分の基本概念である「偏微分可能の定義」について整理します。偏導関数の定義とその意味を確認しながら、1変数関数の微分との違いや考え方を明確にします。後続の全微分や微分可能性の理解につながる基礎事項を、大学数学として正確に押さえていきましょう。
偏微分可能の定義
【偏微分可能】
関数\(f(x,y)\)は点\((a,b)\)の近傍上で定義されているとする。
(1)極限値
\(\displaystyle \lim_{h\to0}\frac{f(a+h,b)-f(a,b)}{h}\)
が存在するとき、\(f(x,y)\)は点\((a,b)\)で\(x\)に関して偏微分可能であるという。このとき、
\(\displaystyle f_x(a,b)=\lim_{h\to0}\frac{f(a+h,b)-f(a,b)}{h}\)
とおき、点\((a,b)\)における\(f(x,y)\)の\(x\)に関する偏微分係数という。
(2)極限値
\(\displaystyle \lim_{k\to0}\frac{f(a,b+k)-f(a,b)}{k}\)
が存在するとき、\(f(x,y)\)は点\((a,b)\)で\(y\)に関して偏微分可能であるという。このとき、
\(\displaystyle f_y(a,b)=\lim_{k\to0}\frac{f(a,b+k)-f(a,b)}{k}\)
とおき、点\((a,b)\)における\(f(x,y)\)の\(y\)に関する偏微分係数という。
(3)\(f_x(a,b)\)と\(f_y(a,b)\)が共に存在するとき、\(f(x,y)\)は点\(a,b\)で偏微分可能であるという。
【例題】次の関数の偏微分係数を求めなさい。
偏導関数の定義
【偏導関数】
関数\(f(x,y)\)が領域\(D\)の全ての点で偏微分可能であるとき、\(f(x,y)\)は\(D\)上で偏微分可能であるという。このとき、\((x,y)\in D\)に対して
\(\displaystyle f_x(x,y)=\lim_{h\to0}\frac{f(x+h,y)-f(x,y)}{h}\)
\(\displaystyle f_y(x,y)=\lim_{k\to0}\frac{f(x,y+k)-f(x,y)}{k}\)
とおき、これらを偏導関数という。
また、\(x\)に関する偏導関数を
\(\displaystyle f_x(x,y),\ \frac{\partial f}{\partial x}(x,y),\ z_x,\ \frac{\partial z}{\partial x}\)
\(y\)に関する偏導関数を
\(\displaystyle f_y(x,y),\ \frac{\partial f}{\partial y}(x,y),\ z_y,\ \frac{\partial z}{\partial y}\)
と表す。
【\(C^1\)級】
関数\(f(x,y)\)が領域\(D\)上で偏微分可能で、偏導関数\(f_x(x,y)\)と\(f_y(x,y)\)が共に\(D\)上で連続であるとき、\(f(x,y)\)は\(D\)上で\(C^1\)級であるという。
【例題】次の関数の偏導関数を求めなさい。